ヘビロテ躁鬱女
「そんなんじゃないって……好きとかまだ分からないよ。ただお気に入りなだけ」


それって好きと違うんだ?


「狂子はお気に入りはいないの? 鉄平とか」


「ない、ない、ない! まだ現れてないかなぁ……彼氏、欲しいよ~。

――あれ? みんなお揃いでもう行くの?」


歓迎会に参加するメンバーが、勢ぞろいで入り口へと向かっている。


「あれ、ほんとだ。呼びに来たばかっかりなのに」


衣舞は首を傾げた。


「狂子さ~ん、賄いはいらないんでしたよねぇ? みなさん片付けて、下へ向かうそうですぅ」


「森園さん、そうなんだ……あとで即、向かうね」
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