ヘビロテ躁鬱女
「衣舞さんも早く行きましょうよ~」


愛子はおねだりをするように、衣舞の腕を掴んで揺らした。


「衣舞、先に行ってて。すぐに追っかけるよ」


「そう? じゃあ、先に行ってるね狂子……早く来てね」


「うん!」


2人の背中を見送った。


――私、御飯いらないって言ったっけ? 


用意して急いであとを追うことは出来た。でも一息吐く間が欲しかった。


お店で沢山食べれば良いのよね。気にしない。気にしない……なにもない。いつも通り――。


「お前、まだいたんだ? 早く行こうぜ」
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