ヘビロテ躁鬱女
 そんな中、料理とお酒が次々と運ばれる。美味しい料理やお酒にじょじょに酔いが回り始めた頃、背後の扉がススッと開いた。


「みんな、遅くなってすまん!」


現れたのは関田店長だった。


その顔を見て、ハッとしたみんなは口を揃え「お疲れさまです」と笑顔を向けた。


内心では奢って貰おうと、企みの微笑だった。


「店長! 今日もカッコイイっすねぇ! 焼酎のボトルもありますんで森園さんの隣に、どうぞ、どうぞ」


「鉄平。気が利くなぁ」


「そんなことありませんよぉ! いつものことですよ」


鉄平は目で和歌子に合図を送った。こっそりと注文する和歌子。ここら辺の息はぴったりだ。
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