ヘビロテ躁鬱女
 場もあるし、仕方なくお酒を作る。これが私の弱さかも。強引な人は苦手。


「はいどうぞ。横溝さん」


「サンキュー! 輝でいいよ。一見、てるって呼ぶ人多いんだけどさ、輝くあきらだからな!」


超、うざ~っ!


「それじゃ、みんなグラスを持って! 関田店長改めて、カンパーイ! お疲れ様でしたー!」


新庄の一言に仕切りなおして、グラスをぶつけ合った。


こっそりとまた衣舞に顔を近づける。


「守の隣に行っちゃえば」


「でもさ守、さっきから森園さんの顔ばかりを見てない?」


その言葉で、ふと視線を流すと確かに守は愛子を見ていた。


守はお酒が弱いほうだ。人は酔っ払うと、建前よりも本音の欲求に動きがちだ。
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