ヘビロテ躁鬱女
「狂子、衣舞を取られたからって、しょげていないの。この和歌子さんがいるじゃない!」


肩を叩く和歌子が、もたれ掛かった。


「全然しょげてないよー。和歌子、酔っ払ったの? 2次会はこれからだよ? たまにはさ、和歌子の恋愛話も聞かせてよー」


「俺も聞きたいー!」


反対側の肩に今度は鉄平が、もたれ掛かる。


「もー! 2人も酔っ払いすぎ! 守を見習え!」


腕を大きく回し2人を振り払うと、守は会話を聞いておらず、愛子と衣舞の後姿をフラフラと追っていた。


「あいつが一番、酔っ払っているんじゃん!?」
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