ヘビロテ躁鬱女
「鉄平、守って好きな人いないの? クールでカッコいいし、かなりもてるでしょ?」


3人は歩幅を合わせ、皆よりも遅らせて歩いた。


「狂子さん、あいつが気になるの? 止めてよ~俺がいるでしょう!」


鉄平はウインクを投げかけた。こいつはいつも酔っ払うと、細い片目を瞑りアピールする。


その顔がめちゃめちゃ可愛いくて、たまにグラッと気持ちが揺れることもあった。


「和歌子さんも知りたい~! それより鉄平、男紹介してよ。良い出会いなくってさぁ」


「もう! 和歌子さんはウルサイー! 酔っ払いすぎ!」


「気になるっていうか、守が愛子さんを見つめているような気がしただけよ」


2人の反応が、ちょっぴり見てみたかった。
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