ヘビロテ躁鬱女
「口が上手い? 不器用に見えるけど……」


言葉を濁した。


「お前、本当に男を見る目ないよなぁー。あいつ、お前が休みの日に女の子と店に飲みに来てたぞ」


ちょっとだけ、ズキリと頭が痛んだ。


この頭痛は二日酔いなのか、それともショックが表れたモノなのかは分からなかった。


「大丈夫だよ。友達としては可愛いと思うけど、付き合う対象じゃないよ」


「その方が良いと思うよ。毎度、違う女を連れてるからな」


そうだったんだ。


なんだかモヤモヤとして、変な気分だった。


「狂子は彼氏作らないの?」


「あ、そこ右に曲がって。もうそろそろ着くよ。……彼氏はいらないよ。バイトの方が楽しい」
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