ヘビロテ躁鬱女
「まさかぁー!? だってまだ初日だぜ? あり得ないでしょう」


私だって、そう思う。でも態度が変なんだもん。


「そうだよね、衣舞も仲良さそうだし。私の思い違いかな。じゃ、降りるね」


新庄は手を離さなかった。ちょっとだけ引っ張り、その手を解こうとしたが、なにも変わらなかった。


「どうしたの? 帰れないじゃん」


ラジオの音が、まるで遠くで聞こえてるようだった。


「お前、男の免疫ないだろ? だから好き、嫌いではなく彼氏を作れないだけじゃないの?」


どういう意味?


「そうだとしても新庄さんには関係ないじゃん。もう眠いし降りるよ?」
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