【完】結婚からはじまる恋《2》
私は彼から逃げようと腰を浮かした。



彼は待っていたかのように私をソファに押し倒す。





「み、みみ帝さん!!?」



帝さんは私の怯えた声を無表情に聞き流す。



眼鏡越しの彼の瞳は私を値踏みしていた。




「…君よりももっといい女はいたはず…でも、社長も安全圏の女を妻にしたかったのかな?」


安全圏って・・・



浮気なんてしないけど。


私だって意外とモテたりする。
脳裏に浮かんだのは優也さんの顔だった…


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