【完】結婚からはじまる恋《2》
俺は屋敷に親戚連中と大江弁護士を呼びつけた。



俺以外…みんな…じぃちゃんの遺言状を見ていた…



「最悪だな…当主なんて名ばかりか・・・」



俺は呆れ果てて何も言えず、じぃちゃんの愛用していた肘掛椅子に座り込み項垂れる。




「…頼・・・」



「…故人の遺言を破った場合…そこに示された相続権は剥奪されるコトは皆さんご存知ですよね」



俺の代わりに高井田がみんなに話し掛ける。



香芝副社長も無言…




大勢の人間が居るのに…みんな…押し黙っていた。


< 151 / 213 >

この作品をシェア

pagetop