【完】結婚からはじまる恋《2》
生まれながらのセレブの俺には深幸と帝の苦労は分からない。



この国は二極の線を成す。


帝は並ならぬ苦労を重ねたと思う。


「…帝お前は苦労しただろ?」


「苦労?まぁな。でも、こんな俺でも拾ってくれた神様がいる」


「んっ?」

「貴方ですよ。神宮寺社長」



「俺?」



「はい」



「俺がこうしていられるのは貴方のおかげです。感謝します。だから、貴方も神様を信じてください」



「・・・」



俺は十字架に磔になったイエス様を眺める。



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