【完】結婚からはじまる恋《2》
私は優也さんの案内でエレベーターに乗り込んだ。



さっきまで感じなかった緊張感がエレベーターと言う密室の中に入った途端…私の身体に押し寄せてきた。




「…奥様はしっかりしてそうで抜けてますね…そこが可愛いのかな?」



「優也さん!?」



扉が閉まり、完全な密室状態に。



「…奥様…」



優也さんは私をエレベーターの壁に押し付ける。




「な、何するんですか!!?」




「…首筋のキスマークが見えていますよ」



「えっ!?」


優也さんは私の長い髪を後ろに払い、首筋のキスマークをジッと瞳を細めて見つめる。



昨日…頼がつけた妻である刻印。



< 68 / 213 >

この作品をシェア

pagetop