What is Love
天使の顔した悪魔のような男
彼は、当時インディーズでとにかく際立って目立ってた「ノスタルディア」のボーカルだった。
最初、男性と思えない位綺麗な顔立ちの、長いロングウェーブの髪をしていて。
ステージの上で彼が髪をうねらせながら、歌い上げるその姿はまるで現実とは思えない位美しく、よく通る澄んだ声は彼がルックスだけでないボーカルだというのがよく判る。
凄い、とにかく凄い!

彼を初めて見た感想はまずそれで、その圧倒的な外見の容姿の素晴らしさと歌唱力、誰もを惹きつけてやまない溢れる魅力・・

彼がステージから去った後も、その余韻がしばらく残り、私は声も出せずに、気が付くと泣いていた。
タイタニックですら涙出なかった私が、である。
ただ、もう感動していて。彼の後の対バンのバンドが凄く可哀想だと思えたのも、私がひたすら感動して泣いてからしばらくたった後だった。

私はこの日、彼のバンド・・もとい彼の熱狂的なファンになった。
< 3 / 15 >

この作品をシェア

pagetop