萬処御伽屋覚書〜着物男子と残念女子のゆるゆる繁盛記〜
それから数日は、今まで忙しくて中々出来なかった部屋の片付けや
行きたくても行けなかった気になるお店へ出掛けてみたり、
退職ライフをそれなりに楽しんだ。
そしてその後は、私の計画としてはちょうどアパートの契約更新が間近に
迫っていたので解約をして、実家に帰ってから寝食の心配なく、ゆっくり転職活動を始めるつもりだった。
……今思い返せば、なんて浅はかな考えだったんだろうと思う。
というか、そもそも行動を起こす順序に間違えがあった。
そう、私は自分の計画に自分ですっかりその気になって
確実にそうなるもんだと信じ込んで行動してしまったのだ。
アパートの契約を更新時期に合わせて解約手続きをしてしまっていた。
それから実家に帰ることを連絡した。
「もしもし、お母さん?京子だよ。久し振り」
「あらー!京ちゃん、どうしたの?
あんた全然連絡よこさないからー。どう?ちゃんと元気にしてるの?」
久しぶりに受話器越しに母の声を聞く。
その声は相変わらず受話器を少し耳元から話さないと耳が痛くなる程大きく、元気そうで何よりだった。
……何よりだが、私は次の瞬間にその元気な声で衝撃発言を聞くこととなった。
行きたくても行けなかった気になるお店へ出掛けてみたり、
退職ライフをそれなりに楽しんだ。
そしてその後は、私の計画としてはちょうどアパートの契約更新が間近に
迫っていたので解約をして、実家に帰ってから寝食の心配なく、ゆっくり転職活動を始めるつもりだった。
……今思い返せば、なんて浅はかな考えだったんだろうと思う。
というか、そもそも行動を起こす順序に間違えがあった。
そう、私は自分の計画に自分ですっかりその気になって
確実にそうなるもんだと信じ込んで行動してしまったのだ。
アパートの契約を更新時期に合わせて解約手続きをしてしまっていた。
それから実家に帰ることを連絡した。
「もしもし、お母さん?京子だよ。久し振り」
「あらー!京ちゃん、どうしたの?
あんた全然連絡よこさないからー。どう?ちゃんと元気にしてるの?」
久しぶりに受話器越しに母の声を聞く。
その声は相変わらず受話器を少し耳元から話さないと耳が痛くなる程大きく、元気そうで何よりだった。
……何よりだが、私は次の瞬間にその元気な声で衝撃発言を聞くこととなった。