【完】春紫苑





「え~良いじゃん美こ……~~っ」





ゴンッと鈍い音と共に


突然、流が視界から消えた。



横を見ると、しゃがみこんだ流。



その後ろには誰かの鞄。



流の……ではなさそう。






「りゅーう、大丈夫?」





両手で頭を押さえながらプルプルと首を振る。


可愛い……なんて言ったら流は怒るかな?




もう仕方がないな……。

流に右手を差し出そうと思ったら






「………キャッ!」










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