【完】春紫苑
ねぇ、将光。
貴方はとても強くて、弱い人だった。
自分の弱さを隠すために強がり、自分自身を苦しめ続けてたんだよね。
その象徴とも言えるのが貴方のクラスでの立場だった。
貴方はクラスの支配者だった。
リーダーとかそんなカッコ良いいものじゃない。
決して逆らうことの出来ない、支配者だった。
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桜も散り、新芽が青々しく太陽に照らされて輝きだした頃。
一人の転校生が現れた。
その転校生は少しずつ私たちの運命を狂わせていくー………。