【完】春紫苑
「まさ、みつ…うぅ…あ、あぁぁ」
「…美琴?……」
「嫌、嫌よ…嫌あぁぁ」
「おい、美琴っ!?」
「触らないでっ!」
私を落ち着かせようと触れた、駿の手が煩わしい。
優しさなんて、いらない。
今はそんなの欲しくない。
「生きてけない……無理よ。将光がいないと…いや、嫌よ!」
彼がいない世界に光なんてない。
生きる理由なんてない。
将光がいないと、私が生きる世界はあまりにも辛すぎる。
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