【完】春紫苑
「ったく、何だよそれ。泣き出すから何事かと思ったし」
呆れる将光。
「あははははは!美琴、可愛すぎでしょ」
笑う流。
「……………」
険しい顔をして考え込んでいる駿。
ここは屋上。
私たちは屋上で円になり、座って話をしている。
私の目の前が将光で右が流、左が駿。
私たち四人は一時間目をサボり中。
と言うか、いつまでも私が泣き止まないから、将光に教室の外へと強制連行された。
それを見て、私を心配した流と駿もやって来たというわけ。
屋上についても私は30分ほど泣き続け、先程ようやく城野さんのことを話した。