【完】春紫苑
私はすぐ近くの階段を下って駐車場へと走った。
45分にはつくって言ってたのにな。
「あれ?」
駐車場には確かに、あの人の赤い車がある。
んじゃ何で、来ないわけ……?
「あ、美琴~~っ!」
突然背後から私を呼ぶ無駄に高い声が聞こえ、私はその方向へと振り返る。
「ちょっと、何してるのよ流!」
そこには何故か草むらのなかに入ってる流がいて。
どういう状況か全く理解できない。
頭に沢山の?を浮かべながら近付くと流が困ったように言った。