【完】春紫苑






こんな時間がとてつもなく愛しくて幸せで。

私はずっとこんな普通の幸せが欲しかった。





大学生になってやっと手に入ったこの幸せ。


今度は離したりなんかしない。




ずっと、ぎゅっと抱き締めて。


この幸せを名一杯噛み締めて生きていくの。





だから、由季さん見守っててね?




心のなかで問いかけると

また柔らかい風が吹いて





ゆらゆらと春紫苑が揺れた。








─End─

< 473 / 474 >

この作品をシェア

pagetop