【完】春紫苑
「駿か………」
将光が電話してくるわけないよね…。
私にでさえもめったにかけてこないし。
てか、高校入ってから一回くらいかかってきたっけ?
メールすら、向こうから来たことなんてあったかな?
なんて考えながら私はベッドに座ることにした。
ずっと立ってるのも辛いしね。
「んで、駿なんて?」
?えっと、今からこっちに来るみたいだよ?ほら、駿だったら手当ても出来るしね」
「そうだね、流に手当てさせるとか有り得ないもんね」
「美琴、酷い…助けてあげたの俺なのに~」
いじけながら流は私の隣に座ってきた。
うっ…………。
それを言われたらどうしようもない。
正直、流がいなかったら、どうなってたか分からない。