【完】春紫苑



「お前なんて、消えちまえばいい」


「生きてる価値なんてねーんだよ」





倒れている城野さんを無理やり立ち上がらせ、そう呟きながら殴る将光。


でも、その声は言葉とは裏腹に何だか切なく聞こえた。



将光の手は止まらない。



もう、城野さんの顔は原型など止めていない。



この顔で帰って、城野さんの親御さんたちは何も言わないのだろうか?



私がこんな顔をして帰れば流石に私の親でも心配するだろう。









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