暗闇の鎌【読みきり短編集】
 僕はだんだんぐっすり眠れていないせいか、学校へ行っても体が重く感じた。


肩がなぜだか重く、背中もなにかが乗っている気がした。


僕は、それがなんだかずっと分からなかった。


でもある日、家に帰り、知らない男が僕にいやらしい顔でにやけると、肩や背中がおもりを乗せたようになったのを覚えている。


いつしか、このおもりは知らない男たちのせいだと思うようになった。


僕が嫌な顔をするとママは笑わなくなった。


チョコクッキーを半分こしても、もうそれすらも受け取らなくなっていった。


僕はすごく悲しかった。辛かった。胸が苦しかったんだよ、ママ。
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