暗闇の鎌【読みきり短編集】
「うるさい目玉野郎黙れ!!!!」


壁に立てかけてたあった、掃除機のホースを手に取り、高々と上げると、一番端の目玉をめがけ振り下ろした。ベチョっと嫌な感触が手に伝わる。


――ギャアアアアア!!!! 

ユルサナイ! ユルサナイ! ユルサナイ! 


「まてよ? その声……どこかで聞いたな――」


仕留めた物を確認しようとヘッドをずらした。すると畳の目玉は六つに増え、怨めしそうにギョロリと睨んだ。ここまで来ると、逆に舌打ちが出てしまう。


――コロス! コロス! コロス! コロス!!!!
――コロス!
――コロス!
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