暗闇の鎌【読みきり短編集】
――コロコロリン……


「鈴の音? ……ちょっと違うか?」


――ぎゃああああ!!!!


「うわああああ!!!! なんだよ急に! 驚かすなよ!

上のやつ、一体なにやってんだよ……ビビらすなよな……」


――ガタッ! ガタガタ! ガラガラガラ……


イラっとする癪に障る音は天井に響かせ、いぜんと続く。


「このままじゃ気になって眠れないよ……

もう我慢できない! 上のやつに文句言ってやる!!!!」


そう息巻くとパジャマのままドアを開け、そのまま真っ直ぐに階段へ向かった。肌寒い風が体を包み込み、階段を一段のぼってはミシッミシッと軋んだ。


「……この部屋が真上だな――ん? ドアが開いてる?」
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