暗闇の鎌【読みきり短編集】
――トルルルル……トルルル……
「なんだよ、今度はなんだっていうんだ――はい、もしもし」
「貴方どうしましょう! 今ね、学校から連絡があってね、真紀ちゃんが学校へ来ていないらしいの。
学校をさぼったのかしら……朝ちゃんと出て行ったのに、どうすればいいかしら――困ったわ」
――自分でなんとかしろよ。俺は朝から会議があるんだよ……勘弁してくれよ。
「取り合えず学校には上手く言って、お前は真紀を探しに行ったらどうだ? 見つけたら、さぼったわけを聞けばいいだろう?
悪いけど、今日は朝早くから会議なんだ」
「そうだったわね。ごめんなさいね。分かったわ、探してみるわね――あ」
まだなにかを話していたようだったが、電話を早く切りたかった。駅につくまでの時間が倍に膨れ上がってしまうような感覚がしたからだ。
――早く会社に……今何時だ?
やばい、8時20分じゃないか!
「なんだよ、今度はなんだっていうんだ――はい、もしもし」
「貴方どうしましょう! 今ね、学校から連絡があってね、真紀ちゃんが学校へ来ていないらしいの。
学校をさぼったのかしら……朝ちゃんと出て行ったのに、どうすればいいかしら――困ったわ」
――自分でなんとかしろよ。俺は朝から会議があるんだよ……勘弁してくれよ。
「取り合えず学校には上手く言って、お前は真紀を探しに行ったらどうだ? 見つけたら、さぼったわけを聞けばいいだろう?
悪いけど、今日は朝早くから会議なんだ」
「そうだったわね。ごめんなさいね。分かったわ、探してみるわね――あ」
まだなにかを話していたようだったが、電話を早く切りたかった。駅につくまでの時間が倍に膨れ上がってしまうような感覚がしたからだ。
――早く会社に……今何時だ?
やばい、8時20分じゃないか!