とある愛世Ⅱ
何で、あなたがそんな顔をするの?
わたしのことなんて、どうでもいいくせに。
結局、遠距離恋愛中の彼女が大切なくせに。

どうしてわたしは、こんな実らないことをいつまでも続けているのだろう。こんなカンケイに、いつまでもすがり続けているのだろう。

ふと、そんなことばかりが脳裏をよぎる。

どんなに頑張っても、いつのまにか大好きになっていた彼の1番になれないことが、何だかとても虚しく思えた。

わたしは、なにをやっているの?
こんなことを続けて、どうするつもり?馬鹿馬鹿しい。


「……もう、終わりにしよう?こんなの、やっぱりツラいよ。」


…大丈夫、言えた。
何だかんだ考えることを放棄した末、口をついて出た言葉は思いの外、小さく震えていたけれど。

わたしが不意に口にした言葉に、彼が目を見開く。


「大好きなのに、1番になれない。だからもう、終わりにしよう?」


再び言葉を繰り返せば、不安げな彼の瞳がわたしをしっかりと捉えた。
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