無力な僕らの世界と終わり
……あたしの役目なんて、それくらいだ。
それなら、正直。
あたしでなくても。
あたしがないなくても。
そんなに変わらないような気がした。
「……あたし、あんまり役に立てないね……」
あたしが何気なくそう呟くと。
「そんなことないよ!」
と美山さんが言う。
「ひよが居てくれるだけで、全然違う。
すごく、心強いもん」
「そ、そう、かな」
「そうだよ!」
白い肌を上気させて力説する美山さん。
頼られてるんだなあ、と思う。
思うけど。
それに答えられているのかどうか、よく分からない。
そして、瑠樹亜が。
どう思っているのかも。