無力な僕らの世界と終わり
「あ、ごめんなさい。でも、昨日、マックで見かけたから、気になって」
「だからって、その質問、答える必要ある?」
「あ、いえ。ないですけど」
「ないよね」
「あたしが勝手に、知りたいだけなんで」
「僕には関係ないよね」
「ないですよ。
あたしの問題です。
答えたくないなら、いいです。
あたしの都合のいいように、考えます」
つらつら言い返している自分ってば凄い。
慣れてきたみたいだ。
瑠樹亜の毒舌攻撃に。
「都合よくって、それも嫌だな」
瑠樹亜は大袈裟なため息をつく。
「付き合ってはないよ。
だけどそうゆうことにしておいて、面倒だから」
付き合ってはない。
今、ハッキリとそう言った?
「じゃあ、彼女はいない、の?」
(まさか同性愛説は本当?)
「いないよ。僕、女なんか好きにならないし」
さらりと言ってのける。
「ああ、だからって、男が好きなわけじゃないよ。
女相手にちゃんと起つから」
「た、たつ……」
起つってつまりはあれがああなっちゃうことですよね。