無力な僕らの世界と終わり
残念で平凡な地味子はトボトボとバス停へ向かう。
今ここに、瑠樹亜が立っていた。
ただそれだけで、あたしには特別な場所。
同じ場所に立って大きく深呼吸してみる。
匂いなんか残っちゃいないけど。
ほんの少しでも、例えミクロでも。
瑠樹亜の何かをあたしの中に取り込みたい。
取り込みたいなんて、なんかえっちな発想だなーとか思ってたらまた鼻血が出そうになった。
あれれ。
あたしってば、さっきから変なことばっか考えてない?
これじゃあ本当に変な女だよ。
瑠樹亜のせいだ。
あたしの思考がどんどんよくわからない所へ転がっていく。
セックスなんて言葉、好きな人の口からハッキリ聞いちゃったら、そりゃあ鼻血だって出るっつうの。
早退だってしちゃうっつうの。