無力な僕らの世界と終わり
そんなことが重なって、誰にも誘われなくなった。
気が付けば、一人。
それなりに仲良くしていたはずのグループからも、いつの間にか外されてた。
話しかけても、無視された。
移動教室も、更衣室も、トイレも、一人で行った。
お弁当も一人で食べた。
どうやら、あたし以外のクラスメイト全員に、手紙が回っていたらしい。
誰かが面白半分に、その紙切れを見せてくれた。
「二谷、消えたー」
誰かが書いた、下手くそなシャーペンの文字。
怖かった、と言うよりは、唖然とした。
ああ、そう。
そうなんだ。
心の中で何回も、呟いた。
廊下でいつも溜め息をついていた。
教室では本ばかり読んでいた。
悔しかった。
悲しかったし。
泣きたかった。