無力な僕らの世界と終わり
「どうしたの? 大丈夫?」
「ん、いや、なんでもない」
頭を抱えるあたしに、のんが心配そうに声をかけてくれる。
何もかも、のんに話してしまって一緒に考えてもらいたい。
あの時のこと。
あれは何だったのか。
あたしはこれから、どうすればいいのか。
けれど、当たり前だけど。
ベラベラ話すわけにはいかなかった。
瑠樹亜の秘密。
あんなこと。
絶対誰にも知られたくないはずだから。
のんはプリンを食べながら、ベッドに座って向井の話をしていた。
あたしはカーペットの上に座ってそれを聞きながら、
(正確には右から左に聞き流していたけど)
心ここにあらずで。
来週の月曜日は、どう瑠樹亜と接したらいいのかなあ、とか考えていた。
この週末は図書館でテスト勉強をしようと思っていたけれど。
頭に入る自信がない。