無力な僕らの世界と終わり
美山さんの告白
フードコートに取り残された、オシャレ感0の地味なあたしと。
モデルみたいな美山さん。
向かい合って、たこ焼きを頬張る。
うーん……
ますます、この状況はおかしい。
目の前で、たこ焼きをお上品に食べる美山さん。
キメの細かい肌。
近くで見ると、透き通ってしまいそう。
のんとは違う、儚げなお嬢様系の美人。
なんなんだろう。
本当にあたしと、おんなじ人間なのだろうか。
ああ。
瑠樹亜は。
あんな綺麗な女の人と。
こんなお人形さんみたいな女の子と。
あんなこと、しちゃったり。
こんなこと、しちゃったり。
するのかな。
「私と瑠樹亜は、そんなんじゃないから」
「ふえっ」
あたしのイケナイ脳内が、見透かされてしまったかのごとく。
見かけによらず、美山さんの声が、凛としていて。
あたしはまた、変な声が出てしまった。