無力な僕らの世界と終わり
それから『世界を終わらせる計画』の、詳しい説明は何もなかった。
瑠樹亜は公園前のバス停で降りて。
(しかも無言。またね、とかないのかっての。まあ、今に始まったことじゃないけど)
あたしも自宅近くのバス停で降りた。
まだ夕方になる前だったけど、どっと疲れて。
ただいまー、おかえりー、の後に、お母さんが話しかけてきたのも、弟がまとわりついてきたのも。
みんな無視して二階へ上がった。
全く、ヘビーすぎる一日だった。
心とか、体とか。
もう全部がヘトヘトだった。
何にも考えたくない。
瑠樹亜のことも。
美山さんのとも。
秘密のことも。
世界の終わりのことも。
ああ、そう。
いっそのこと、本当に世界が終わってしまえばいい、とか。
突拍子もないことを考えた。
テストも、しおりも。
もうどうにでもなれだ。
みんなみんな、めちゃくちゃになってしまえばいい。
自暴自棄になりながら。
あたしの長い一日は、こうして終わっていきましたとさ。