無力な僕らの世界と終わり
で、つまり
……とはいえ。
テストの結果は、案外、普通だった。
よくもなく、悪くもなく。
これがあたしの、唯一の取り柄なのだ。
月曜日のうちにしおりを完成させて。
(瑠樹亜とのん、向井の四人で仕上げた)
火曜日には図書館でみっちり勉強。
頭の中、モヤモヤしてても。
意外とどうにかなるもんです。
(というか、あたしには、自分で思っている以上に鋼の精神が備わっていたみたい)
そして、夏休みがきた。
あたしは毎日特にすることもなくて。
塾にも通ってないし。
バイトをするわけでもないし。
のんは向井とのデートで忙しそうだし。
お母さんの買い物を手伝ったり。
太陽と遊んだり。
何でもない毎日を過ごしていた。
突然、家の電話が鳴るまでは。