止まない雨は無い。ーハッピーエンドのその先ー
9
あの電話の後…
りんさんと純さんが迎えに来た。
りんさん、大号泣しながら…
私を、抱きしめてくれた。
「辛かったね…
本当に…
辛かったね…。」
「…はいっ…。」
とりあえず、私とりんさんが
泣き続けてキリが無かった。
「りんと加奈…
そろそろ…帰るぞ。」
私の頭を叩いた。
何も言わない純さんの励ましのようだ。
りんさんは、耳打ちをした。
「純ったら、
直夜さんを殴ったのよ…。」
純さんを見ると、
耳が真っ赤だ。
「りん!!
喋るなって、言ったじゃねーか!
さっさと帰るぞ!!」
冷え切って居た私の心に、
暖かい物が染み渡った。
この気持ち……。
「…そんな事。
無いよね。」
そんな事ない!ない!!
絶対に、無い!!