止まない雨は無い。ーハッピーエンドのその先ー
12
私は、次の日から働かせてもらう事にした。
「大輔君!
色々と、よろしくね!」
「俺達の足を引っ張るなよ?」
大輔君を見ると、ニヤリと笑っている。
「気にしないで?
いつも、あんな感じで言ってるの。
根は良い子だから。」
大輔君のフォローをするりんさん。
「サボってんじゃねーよ?」
私に、モップを渡して…大輔君は外の掃除に行ってしまった。
昨日の久しぶりの重労働で、疲れているが…そんな弱音は吐けない。
「はぁー…。」
「加奈!」
私を呼ぶのは、景吾さん。
どうやら、私を気に入ってくれたようで…妹のように可愛がってくれている。
「疲れた顔してるな…。」
ポッケから、飴玉を取り出し…
私の口の中に放り込んだ。
「…あまっ。」
イチゴ味…。
「疲れた時は、甘いモン!
この飴玉、うめぇだろ?
今日も、頑張ろうな!」
頭を撫でながら、キッチンへと消えた。
私は、何故か嬉しくなって…
足取りが軽くなった。