止まない雨は無い。ーハッピーエンドのその先ー
洗っていると、隣に景吾さんが手伝いに来た。
「大変だろう?」
話を振って来た。
「まぁ、大変です…。」
人見知り発動中な私。会話がすぐに途切れてしまう。
「本当に、人見知りなんだな!
加奈は。」
笑い始めた。景吾さんは、喋りながらも手早く洗い物を進める。
「はい…。慣れるまで、勘弁してくださいね…。」
「俺は、逆に誰にでも話をかけちまうんだよなぁ。
たまに、馴れ馴れしいって怒られる時もあんだよ。」
景吾さんは、苦笑いをしている。
「私は、馴れ馴れしいとか思わないですよー。
むしろ、助かってます。」
「ありがとなー!」
濡れた手で、私の頭を撫でる。
「景吾さん?!
頭が、濡れちゃいましたよー!」
ムスって顔をしながら見る。
「まぁまぁ
いいじゃねーか!
さっさと、片付けちゃおうぜ。」
「もぅ…!!
…さっさと、片付けちゃいましょう!」
久しぶりの佐伯夫婦以外と、じゃれ合った気がする。
私は、少しずつ…
本当少しずつ、前へ進めたのかな…?