止まない雨は無い。ーハッピーエンドのその先ー
13
私は、数週間…大変だった。
失敗の嵐…
オーダーの提供渡し間違え…
オーダー注文の聞きミス
お会計のお釣り渡し間違え…
落ち込み度が、酷いらしい。
あの純さんや大輔君も、
優しくしてくれる程だ。
最初は、怒られてばっかりで…
怒られたら、怒られたりで…
またミスをしちゃったり。
皆は、褒めて伸びるタイプだと分かり…
それ以来は、怒られてません。
まぁ、何回か…ブチ切れられたけどね。
正直、辞めたいとも思ってしまってたり…。
でも、りんさんや純さんの信頼を…
居場所を無くしたく無いから。
頑張るって、決めたから…
負けられない!
「景吾!
今日は、りんと俺…用事があって
加奈が1人で帰る事になるから。
送ってやってくれないか?」
と、そんな回想をしていたら…急な提案だ。
私は、更衣室に居る。
「俺は、構わないけど。」
「じゃあ、決まりだな!」
「加奈ちゃんに、よろしくね!」
どうやら、2人は出かけてしまった。
「加奈…?」
更衣室の中にいる私に、話を掛けてきている。
「はい!!」
「聞こえてたよな?」
「一緒に、帰ってくれるんですよね。
本当に、良いんですか?」
急いで、上着を着て身だしなみを整える。
「別に、用事ないしな!
加奈と、少し話したかったから。」
また、私の心臓はドクドク鼓動が早くなった。