止まない雨は無い。ーハッピーエンドのその先ー
私達は、今…目の前の猫にメロメロです。
この間…迷い込んで来た模様が残念の猫ちゃんです。
「にゃんこー」
「こいつ、人懐こいな!」
にゃーん。
暫く私達に、撫でくり回されてたら…
何処かに、行ってしまった。
「景吾さんって、動物好きなんですか?」
「親が大嫌いで、
飼った事ないんだよな。
あいつらは、本当に癒しだな。」
私達の空間に、柔らかい雰囲気が流れる。
「それじゃ、また明後日な!」
頭をポンポンと撫でて…
「ありがとうございました!」
景吾さんは、振り向かず手を上げて…もと来た道を帰る。
暗闇の家へ帰ると、
またひとりぼっちになってしまった。
この時間が一番大嫌い。
毎日、毎日…夜になると虚しさと寂しさで心が可笑しくなってしまう。
ここに来たばかりの時は、過呼吸になってしまったりして大変だった。
なんとか、慣れつつある。
強くなりたい。一人でも、生きていけるように…。
絶対に、結婚したくない…
老後の事を考えると…貯金しなきゃならない。
「頑張らなきゃ…。」
自分に言い聞かせるように呟いた。