止まない雨は無い。ーハッピーエンドのその先ー


景吾さんが、話をかけてくれてるんだけど…話の内容が入って来ない。




「話、聞いてるか?」



「ごめんなさい。」




俯いて、止まってしまった。




「今日、何か可笑しいよな?


何かあったか?」




心配してくれている景吾さん。




まさか、景吾さんをデートに誘う事で悩んでましたって言えない。



「なっ…何でもないです!」




あははは、と笑いごまかした。





「まぁ、しつこく聞かないから


話したくなったら…


話してくれよな?」




私は、また胸キュンしてしまった。些細な事でも、良いな好きだなって思える…








恋ってこんなに、楽しいんだな。






そう思った瞬間、


妹とアイツの顔が過った。







「自分の恋より


まずは解決しろって事なのかな?」






ボソッと呟いた。






「何か、言ったか?」




「ううん。なんでも無いです!」





歩いていた景吾さんの後を追いかけた。
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