止まない雨は無い。ーハッピーエンドのその先ー



久しぶりのドキドキ感。



アイツの時に、味わったな。



懐かしい…。




あの時の私は、初めての事ばかりで…



毎日が新鮮で楽しかった。





遠い記憶に、意識が飛んでいた。




「加奈ちゃん?」


景吾さんの顔が近くてびっくりした。



うん。普通は、びっくりするでしょ?!


好きな人なら尚更…ね。


「すんません。

ちょっと、寝不足で…。」



「寝不足は、乙女の肌の天敵だぞ?」



うりゃうりゃと、私の両頬をこねくり回している。



「やふぇふぇ…」



ケラケラと笑う景吾さん。


つられて、私も笑う。



「さぁて…


加奈ちゃんは、俺に何か言いたい事あったんじゃないか?」



急に、真面目な顔で聞いて来た。



デートに誘うチャンスだ!




カバンから、りんさんから貰った映画のチケットを取り出し…



景吾さんに、見せた。



「この映画…見たかったんだよなー!


チケットくれるのか?」



目がキラキラしていた。



「良かったら、一緒に見にいきません…か?


一緒に行く友達も、居ないし…


りんさんと遥ちゃんは、

ホラー嫌いだし…。」



顔が火照っているのが分かる。



景吾さんも、キョトンとした顔で私を見ている。



意外なんだろうなぁ。



「私、ホラーとかグロとか

平気なんですよー!

ビビりながら…見てますけど。」


苦笑しながら言った。


















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