止まない雨は無い。ーハッピーエンドのその先ー
「適当に、テレビ付けて待ってろ。
簡単なおつまみ作るからよ。」
時計を見ると、深夜アニメゴールデンタイムだった。
「はぁーい。」
うーん…
男性一人暮らしにしては、綺麗な部屋過ぎる。
逆に、わたしは汚い部屋。
今で言う…片付けられない女である。
こういう部屋の綺麗な人とは、付き合いたくないって思ったけど…
景吾さんは、別だなぁ。
そんな考えをしていたら、
景吾さんが、おつまみを作り終えていた。
「何か、考え事か?」
ワインと小洒落たおつまみが目の前に広がる。
「いやぁ。
景吾さんの部屋、綺麗だなって。」
「物が、無いだけだよ。」
寂しそうに笑った。
「私なんて、無駄な物ばっかり買っちゃいますよ?
それで、物が溜まって…捨てられなくなってるんですよ。」
「そーいや、加奈の部屋は
物が沢山あるもんな。」
笑ながら、私を見る。
ほんの少しドキッとしてしまう。