止まない雨は無い。ーハッピーエンドのその先ー
早速、家族に会うために連絡をする。
それがまた、緊張する。
通話ボタンが押せない…。
プルプル
呼び鈴が鳴る。
「もしもし。
桜木ですけど。」
久しぶりに聞くお母さんの声。
「……。」
それだけで…泣きそう。
自分から、絶縁状態にしてしまったから…。迷惑そうに、扱われたら…どうしよう。
「加奈…?
加奈でしょ?!
大丈夫?!怪我や病気はしてない?」
お母さんは、ひどく心配ているようだ。
「だい…じょ……ぶ。」
「佐伯さんからは、良く連絡を貰っていてるから。
心配してるけど、安心できてるのよ。」
相変わらずの態度で、嬉しい。
流石、お母さん。
嬉しいくて、泣きそう。
「あのね…
里穂に会いた…い。
気持ちを言い合いたいし、
自分勝手かもしれないけど、
ちゃんと、和解したい。」
「そっか…。
次の休みに、帰ってきなさい。
みんな、待ってるから。」
あんなに酷い態度で、沢山傷つけたのに……。
「ごめんなさいっ…。」
「加奈が、悪い訳じゃない。
今まで、辛かった…ね。
電話しなくて、ごめんね…っ。」
お互い電話越しで、大号泣。
言葉に出来ない…。
「私達は、
何があっても…家族だから。
大切な…大切な可愛い子供なんだから。」
「…っうん。
ありっ…がと…っ。」
私とお母さんは、電話を切るまでずっと泣いていた。