Love is -memoryー
「彼っていくつなんですか?」


彼女が理桜の方を見ながら言った


「二十歳ですね。空いたら呼びます」


「え」


元々そのつもりだ



「理桜」



見送りが終わったところで、声をかける。



「桜井航でしたよね?」


「ああ。読んだことは?」


「何冊かは」



小声で会話をしながら彼女のテーブルに向かった


テーブルを離れ、ふと二人のテーブルに目をやると滅多に崩れない理桜のポーカーフェイスが一瞬驚きに満ちたのが見えた
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