Love is -memoryー
事務所からこっそりとのぞき見した彼女は想像とは違う。


繊細そうな子だった。


「可愛い」


そんな言葉が似合う子


「どう思った?」



事務所に戻ってきた聖司が開口一番に言った



「イメージとは違うかな。繊細そうというか」



「ま、そうだな」


聖司も同じことを感じたようだ


「これ」



「あ、ありがとう」


サイン本。しかも新刊だ



「今思ったんだけど」


新刊で思い出した


「何?」


「桜井先生の刊行ペースってかなり早い」



平均4か月、短いと2か月だ




「短いな」




そのとき感じた何かがわかるのはもう少しあと

< 69 / 91 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop