Love is -memoryー
紙袋には小さめの魔法瓶が二つ。コンソメとポタージュ。



エントランスでボタンを押すと少し眠たげな声が聞こえた。



殆ど寝ずに看ていたんだろう。



「これ」



「オーナー。どうして?」



「今回も愛美から。俺は届けただけ」



持ってきた紙袋を渡す



「コンソメスープとポタージュ。どっちも胃に負担が掛からないようにしておいたって」



「ありがとうございます」



「気にするな」



「いえ。今回は本当に」



理央の表情が曇っていく



「お前のせいでも勿論彼女のせいでもない」



「……はい」



犯人のせいだ。



「わかっているならそんな表情(かお)するな。彼女を余計追い詰めるぞ」




軽く寝室を見てから理央を睨んだ。きついかもしれないが、今の表情は許せない




「はい」



「暫く店のことは忘れていろ。心配するようなことにはなっていないから」




それだけ言うと、自分のマンションに戻った



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