大嫌いな君との30日間。



「まあまあ、琴穂。こんなに大きくなって。疲れたでしょう、お入りなさい」


ゆっくりと微笑むおばあちゃん。


庭にある小さな池を横切り、私は縁側から家へ上がった。


おばあちゃんの前に立つと、大分背が伸びたと感じた。


頭一つ分くらい違う。


「おばあちゃん、久しぶり」


「ほんと、久しぶりだねえ」


こんなにゆったりと時間が流れるのはいつぶりだろう。


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