大嫌いな君との30日間。
「琴穂、今日来たばっかだろ?この辺を俺が案内してやろうか?」
「え…」
いいの?
海都くんに案内してもらえるなんて…
「じゃあお願いしようかな」
「任せとけ!あ、おばあちゃん、これウチのお母さんから」
そういって深緑の包みを渡す。
「あらあら、また作ったのかい?いちご大福」
「さすがおばあちゃん、正解だよ」
「いつもありがとうねえ。琴穂、海都くんトコのいちご大福は絶品だよ」
「ありがとう、海都くん」
「どういたしまして。さあ、行こうか」
「7時からご飯だからね」
「はーい」
そういって私たちは出て行った。