未成年・恭~【恭&綾シリーズ】2
会社に大輔さんから電話があった。
スピーカーとミキサーのレンタルについての問い合わせだった。
その電話を取ったのは俺だった。
最初は気付いていなかった大輔さんも、話しているうちに声の主が俺だということに気付いたらしい。
「恭司か――。やりにくいな」
「一応、仕事には私情は入れない主義ですよ、俺」
「まぁいい。場所のファックスを送るから、当日の午前中には搬入してくれ」
「わかりました」